Be (full)Be(duo)DistanceEsMomentMomentsAgainst Newton1Against Newton2Creation 2009

 




----〜である 存在する

----自分自身であること
----自分自身でありながら他者と存在すること
----------他者と存在しながら自分自身である続けること
アンビバレントな感情、自信、コンプレックス、独立、依存、競争、協力、諦めなどをキーワードとし、「存在する」ということについて身体的、心理的な側面から考察。
<2000年初演「Be」をベースとしたデュオ・ヴァージョン>


横浜ダンスコレクション ソロ×デュオコンペティション2001
横浜市文化振興財団賞、在日フランス大使館賞

批評:

岩淵多喜子の『Be』は観客を圧倒した。過激なわけでも奇抜なわけでもない。スキンヘッドの男性と長い髪の女性。冒頭、無表情のまま、女性が髪のあるなしをさりげないしぐさで示して、観客の笑いを誘う。男性は、まるで不思議な生き物をみるように、女性に関心を示す。スキンヘッドで女性の脚を愛撫する男性。無視する女性。けれど男性が舞台から消えると女性は物足りない。その呼吸が絶妙だ。最後にもたれあう二人が感じの「人」という字になって暗転。完璧といっていい作品である。特筆すべきは、これまでになかった舞踊言語、キネティック・ヴォキャブラリーに満ちていること。言葉にはしがたいけれど、しかし明瞭な意味を持っているのである。そして、これがもっとも重要なことだが、男と女は分かり合えないからこそ分かり合えるかもしれないという逆説が、すばらしいユーモアとして打ち出されていることだ。

(ダンスマガジン5月号2001 三浦雅士)







全編バージョンにも出演した太田ゆかりと大塚啓一が、支配したり、されたり、させたり、変化し続ける関係を踊っていく。時に手荒に、時にコミカルに、その関係を描き続けるボキャブラリーの多様さ。歩く、走るといった何気ない動きが、連想ゲームのように発展し、新たな関係にたどりつく。
着想の奇抜さやビジュアルの面白さにもたれかからず、岩淵自身が生み出す動きの連鎖が、語る。話題や場面設定の面白さというよりも、話術の的確さ、鮮やかさ。堂々たる正攻法だ。男女の身体的コンタクトを通して、心理的コンタクトをこれほど巧みに描き出す日本人振付家は、彼女をおいていないだろう。

(バレエの本3月号2001  上野房子)


【振付・構成】 岩淵多喜子
【共同振付・出演】 太田ゆかり 大塚啓一 
【音楽】 シューベルト、ヤン・ティールセン
【照明】 岩品武顕
【音 楽 編 集】 堀川恭子
【衣     裳】 Dance Theatre LUDENS
【所要時間】 20分
【初 演】     2001年2月


【主な上演】
2001. 2月  横浜ダンスコレクション2001 ソロ×デュオコンペティション

  • 7月 L’Atelier du Monde ショーケース(モンペリエ、フランス)

2002. 4月  デジョン国際ダンスフェスティバル(デジョン、韓国)

  • 5月  Le Printemps de la Danse(チュニス、チュニジア)
  • 5月 フランス国立トゥール振付センター(トゥール、フランス)
  • 7月  ImplusTanz 2002 8tension(ウィーン、オーストリア)
  • 8月  ダンスビエンナーレ東京2002(青山円形劇場、東京)

2003. 1月  Japanese Contemporary Dance Showcase 2003(N.Y.、アメリカ)

  • 10月 踊りに行くぜ!!(松山、札幌)

2004. 1月 ランコントル・コレグラフィック・アンテルナショナル・ドゥ・セーヌ・サン・ドニ

(旧バニョレ国際振付賞)ヨコハマプラットフォーム(横浜赤レンガ倉庫1号館ホール)

  • 4月  スワースモア・カレッジ(フィラデルフィア、米国)
  • 5月  さきらダンスミッションM005(栗東芸術文化会館さきら、滋賀県)
  • 7月  インドネシアダンスフェスティバル (ジャカルタ、インドネシア)
  • 11月 踊りに行くぜ!!vol.5(岡山、佐世保)

2007. 10月  ダンス活性化事業 (あやま文化センター、伊賀、三重県)

  • 11-12月  踊りに行くぜ!!vol.8/多治見、高知、淡路島、弘前)

2008. 6月   踊りに行くぜ!!in インドネシア/バリ、ジャカルタ、ジョクジャカルタ、バンドン

ページの先頭へ